パナソニック EZ カスタム展示車作ってみました。

パナソニックのEZ(イーゼット)をカスタムしてみました。
以前からカスタムのご依頼はたくさんあったのである程度は経験を積んできた車種なんですが、実は在庫車(しかもカスタムで)を持つのは当店としては今回が初めて。
いつもはBESVやBURNO、ternといったプレミアムとまでは言わないまでももうワンランク上の電動アシストを扱っていましたが、EZに関してはスタンドの取り付けが容易になったりメンテナンス性が良くなってきたりと人気車種だけあってブラッシュアップが進んできたので僕たちとしても満を持してのチャレンジなのです。

目次

ちょっと極端な?カスタム。

今回はカスタム自転車屋のノウハウを詰め込んだ、、、というかちょっと悪ノリというか。
やや極端なカスタムにしています。
なので、今回の事例そのままだとちょっと乗りにくい?と思われる方もあるかもしれませんのでその辺はまた店頭でご相談させていただいて、必要な部分のみ採用してもらえたら嬉しいです。

3段変速って。

その”やや極端”の代表的な部分がこちら。
変速を無くしてみました。
もともと3段変速が付いているこの自転車ですが、特に当店周辺や大阪市内のような平地ばっかりの環境でお乗りの方は電動アシストのパワーもあって変速なんて使ったことないです。という方が多いようで。。。
変速の調子が悪いけど使わずにそのまま乗ってる、なんて方も多く見かけます。
じゃあ、もう、取っちゃおう。と。。。

もともとの3段変速ギヤは、漕ぐ量に対して進む距離が、1段目は0.733倍、2段目は1倍、3段目は1.364倍と変速する仕組みになってまして、もちろん3段目のひと漕ぎでたくさん進むギヤを生かして他を無くすという感じで小細工をしています。
なのでこの20インチのタイヤではありますが、1.364倍しまして27インチ相当の距離をひと漕ぎで進んでくれる計算になります。
普通に考えるとこんなに太いタイヤの27インチって走りが重くなりますけど、その点はモーターの力でアシスト(最大で踏んだ力の2倍)してくれますので余裕でスイスイ走ってくれます。見た目もママチャリっぽくなくて良いですよね?(←無理やり同意を求める系)
ただ、急坂の多いエリアにお住まいの方は無理せず素直に変速残しておいた方が便利だと思います。。。

ハンドルのカスタムにはちょっとこだわりアリ。

ではその他のカスタムポイントのご説明を。
まずはハンドル。もともと付いているのはBMXっぽい小さめのハンドルバーです。
日本のJIS規格上の普通自転車というものの括りで言いますとハンドル幅が60cm以下じゃないとダメとかある程度ルールかされています。ですのでパナソニックさんもわざわざ小さめだけどBMXっぽい、マッチョなデザインのハンドルを制作されたのだと思います。

今回のカスタムではBMXバーではなくクランカーバーを使ってみました。
このハンドルは80〜90年代ぐらいに出したマウンテンバイクの原型となった頃の自転車で使われていた雰囲気のもの。
当時の雰囲気で今の自転車に合わせやすいデザインを、ということで実は当社がハンドル界のトップブランド日東さんにお願いして別注で作ってもらっています。

前途のとおり元は”小さめ”のBMXバーなので、ここに普通サイズのBMXバーを付けるとちょっと頭でっかちというか、ハンドル位置高すぎて乗りにくいというか、、、という雰囲気でしたので(実際何回かつけて試してます)背が低くてもしっかりマッチョ感もあって自転車の雰囲気にもぴったりなクランカーバーを採用してみました。

ちなみにこのハンドルを採用したもう一つの理由は、当社製のクランカーバーは他のものに比べて大きく乗り手側に角度が付いているので、懐が広くなります。
EZで特にご要望が多い前載せチャイルドシートをつけた場合も(乗られるお父さん・お母さんの体格にもよりますが)懐が広めなのでお子さんがすっぽり収まってくれます。
今回作ったカスタム車だと、あとはスタンドを両立タイプに変更(在庫持ってます)すればお子様載せ仕様として即戦力で使えますよ。

ハンドル周りは、前途のとおり変速を無くしちゃってますので(残念ながらちょっとヤボったいデザインの)変速レバーもなく、非常にスッキリ。パーツに合わせてブレーキレバーもブラックに。ワイヤーもカスタム感ある大阪のニッセンさんの格好いいワイヤーに変更しました。
グリップはMADE IN USA オーリー社のグリップです。永遠の定番。

ん?電動アシストのスイッチは??

見た目の雰囲気を重視してこちらに移動して頂きました。
これに関してはまだ最適解とは言い切れないので更なる研鑽が必要なようです。

前カゴはコンテナで雰囲気UP

さてさて、カスタム作業はまだまだ続きます。
次は前カゴですね。
純正品としてもパナソニックさんからEZ専用のカゴが用意されていますが、今回はコンテナをチョイス。
実はこのコンテナ、自転車専用なんです。
もちろん牛乳屋さんとかの本気のコンテナを使ってもいいんですけど、大きさや重さ、耐候性、取り付けの安定感などなど考慮するとこちらの製品が使いやすいです。
作っているのは自転車のプラスチック製品なら泣く子も黙る大阪のOGKさんです。さすが、的を射た製品を作ってくれます。
当初は薄めのワイヤーバスケットをつけようと思ってたんですが、本体のボリューム感とか使い勝手から今回はこちらにしていますが、載せる荷物やライフスタイルに合わせて選んでもらえますので、お気軽にご相談ください。
ちなみに純正品を使わなかった理由はカゴ自体を低めに取り付けたかったから。
ライトを移設しないといけなかったり手間はかかりますがミニベロにつけるカゴは低めが美しい。コレ、間違いない法則です。

細部もカスタム。

大きなカスタムポイントはざっくりこんな感じですが、仕上げにちょこちょこ小さなカスタムもしています。
例えばチェーン。
オリジナルは防錆性最強(←言い過ぎかも)な白っぽいチェーンですが、ちょっと味気ないのでブラック&シルバーに変更。

あとフレーム上のプラスッチックの板(フレームキャリアというパーツらしいです)と横の銘板も取っちゃいました。
小さな事ですが、なんとかは細部に宿ると申します。
なのでちょっとだけやっときますね。ここからの先の細部(バルブキャップとか荷物留めのゴムとか)はお好みで仕上げてください。

あ、うっかり言い忘れてましたがサドルとペダルも変えてます。
サドルは英国BROOKS社のレザーサドル。こちらは雨に弱いので駐輪環境やお使いの用途によっては不向きな場合もございます。でもこれだけで自転車がワンランク上の存在感を醸し出してくるのでおすすめです。
ペダルは世界的にも愛用者や純正採用しているメーカーさんも多い日本の三ヶ島ペダルさんの往年のモデルXC-3。
ハンドルまわりとの時代考証も含めていい感じで自転車の雰囲気に合っていますね。

ご購入を検討中の方は・・・

と、まぁ。カスタム自転車屋の僕らとしてはとてもテンション上がる1台を作ってみました。
お子様載せ自転車としても人気の車種なので、この春から入園とかでお考えの方はそろそろ検討しておいた方がいいですよ。(春前はだいたい品切れしてます)
ちなみに今回のカスタムはちょっと贅沢してますので、車体代金147,000円プラス カスタム代9万円ちょい、という感じです。
ご相談お待ちしておりますー!

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